《 優れたコミュニケーション 》
コミュニケーションは、組織を動かす神経系統
○コミュニケーションを成立させるのは、受け手である。
聞くものがいなければコミュニケーションは成立しない。
コミュニケーションは、受け手の言葉を使わなければ成立しない。
受け手の経験にある言葉を使わなければならない。
あらゆる物事には、複数の側面がある。
コミュニケーションを成立させるためには、受け手が何を見ているかを知らなければならない。
それがなぜかを知らなければならない。
□ 私たちは、期待しているものだけを知覚する。
□ 見ることを期待しているものを見る。
□ 聞くことを期待しているものを聞く。
本当に重要なことは、期待していないものは、受け付けられないことである。
□ 期待していないものは見えない。
□ 期待していないものは無視される。
□ 期待していないものは間違って見られる。
□ 期待していないものは間違って聞かれる。
□ 期待していたものと同じだと思われる。
期待に反しているであろうことを予め警告することはできる。
そのためにも、期待していることを知らなければならない。
「期待に反している」ことを間違いなく伝える方策
□ 連続した心理状態を断ち切るための刺激(ショック)を与えなければならない。
(例えば、身近に起った事実を伝える)
受け手が見たり聞いたりしたいと思っていることを知ることなく
コミュニケーションを行うことは出来ない。
□ 受け手が期待していることを知って初めて、その期待を利用できる。
□ 受け手の期待を壊し、予期せぬ事が起りつつあることを強引に認めさせるための刺激が必要かどうかを知ることが出来る。
○コミュニケーションは常に、受け手に対して何かを要求する。
□ 受け手が何になることを要求する。
□ 受け手が何をすることを要求する。
□ 受け手が何かを信じることを要求する。
□ 受け手が何かをしたいという気持ちに訴えようとする。
コミュニケーションは、それが受け手の価値観や欲求や目的に合致するとき強力となる。
コミュニケーションは、それが受け手の価値観や欲求や目的に合致しないとき、全く受け入れられないか、抵抗される。
○コミュニケーションと情報は別物である。
コミュニケーションと情報は相互に依存関係にある。
□ コミュニケーションは、知覚(見る・聴く・知る・感じる)の対象である。
□ 情報は、形式であって、それ自体で意味はない。
□ 情報は、それ自体では人間の関係ではない。
□ 情報には、人間の要素はない。
情報は、感情、価値、期待、知覚といった人間的属性を除去すればするほど、有効となり、信頼性を高める。
情報は、コミュニケーションを前提とする。
□ 情報は記号である。
□ 情報の受け手が、企業の意味を知らされていないとき、情報は使われるどころか受け取られもしない。
□ 情報の送り手と受け手の間に、あらかじめ、何らかの了解つまりコミュニケーションが存在しなければならない。
いかなる論理の裏づけなしに経験を共有するとき、完全なコミュニケーションがもたらされる。
コミュニケーションにとって重要なものは、知覚であって、情報ではない。
「知覚」とは
動物が外界からの刺激を感じ取り意味づけすることである
○コミュニケーションは「上から下へ」「下から上へ」
「上から下へ」のコミュニケーションは、「何を伝えたいか」に重点が置かれ、コミュニケーションを成立させる者は、発し手であると考えていた。
□ どのように話すかという問題は、何を話すかという問題が解決されて初めて意味がある。
□ どのように上手に話しても、一方的に話したのでは話は通じない。
下の者の言うことを聴くことによっても、問題は解決されない。
□ 上に立つ者は、下の者の言うことに耳を傾けるべし。
コミュニケーションは、部下に理解させたいことからではなく、
部下が知りたいことや興味を持っていること、
すなわち知覚の用意のあることから着手しなければならない。
耳を傾けることは、コミュニケーションの前提である。
しかし、耳を傾けるだけでは、効果的なコミュニケーションは行われない。
□ 耳を傾けることは、上司が部下の言うことを理解して、初めて効果を持つ。
□ ということは、部下にコミュニケーション能力があって、初めてコミュニケーションが有効となる。
□ しかし、耳を傾けることは、コミュニケーションのスタートにすぎない。
情報が多くなっても、その質が良くなっても、コミュニケーションに関わる問題は解決されないし、コミュニケーションギャップも解消されない。
□ 情報が多くなればなるほど、機能的かつ効果的なコミュニケーションが必要になる。
□ 情報が多くなればなるほど、コミュニケーションギャップは、むしろ拡大しやすくなる。
○目標によるマネジメント
目標と自己管理によるマネジメントこそ、コミュニケーションの前提である。
□ 目標と自己管理のマネジメントにおいては、
「自分はいかなる貢献を行うべきであるかを考えているか」が明らかにされる。
こうして明らかにされた考えが、上司の期待通りであることはむしろ希である。
□ 目標によるマネジメントの第一の目的は、上司と部下の知覚の仕方の違いを明らかにすることである。
□ 上司と部下の知覚の仕方の違いは、立場や価値観の違いから、むしろ当然なのです。
同じ事実を違ったように見ていることをお互いに知ること自体が、価値あるコミュニケーションである。
コミュニケーションの受け手たる部下は、目標と自己管理によるマネジメントによって、他の方法では出来ない経験を持つ。
□ その経験から上司を理解する。
□ 意思決定の実体、優先順位の問題、なしたいこととなすべき事の選択、そして意識決定の責任など、上司の抱える問題を理解することが出来る。
それでも、問題の見方が上司と違うかもしれない。
□ 事実、ほとんどの場合、上司との見方が違う。
□ それは当然なことである。立場が違えば見ているものが違うのは当然である。
それでも、部下は、上司の立場の複雑さを理解する。
□ その複雑さこそ、上司の立場の固有のものであり、なにも上司が好き好んで創り出しているものではない。
コミュニケーションを成立させるには、経験の共有が不可欠だと言うことである。
コミュニケーションは、私からあなたへ伝達されるものではなく、
我々の心の中の一人から、我々の中のもう一人へ伝達されるものである。
□ コミュニケーションは、人体の神経系統であり、 組織を有効に機能させるための欠かすことのできないシステムなのだ。
組織において、コミュニケーションは手段ではない。
それは組織のあり方のそのものである
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