[産休・育休と職場の協力体制](文責:黒永敬)

 

 

 

                                           

ナレーター

 

 

私たちの職場において、女性が結婚や出産にあたり、

家庭と仕事の責任を両立できるか不安に思い悩み、

時には  ある決断を迫られる事も少なくありません。

 

また、職場の中には、いまだ、

男女の固定的役割意識や

男性中心の価値観に基づいて形成されてきた

心の中の観念・偏見、

日常の行動様式・慣習・習慣などが

様々な形で残されています。

 

この様な固定的な考え方を見つめ直し、

男女が共同で仕事と家庭を両立できる職場づくりや、

仕事の進め方や支援システムについて考えて参りましょう。

 

ここはある職場です。午後の仕事が始まっています。

女性社員の加藤さんが上司の山本さんに話しかけます。

 

 

女性社員  加藤

 

 

山本さん、お話したい事があるのですが、

よろしいでしょうか。

 

 

上司 山本

 

 

いいですよ、何かありましたか。

個人的なお話のようだから、そこの会議室に入りましょうか。

 

 

ナレーター

 

 

会議室での2人の会話です。

 

 

上司

山本

 

 

加藤さんには、いつも、

仕事で頑張っていただいているので、感謝していますよ。

ところで、仕事上で、何か心配なことでもあるのですか。

 

 

女性社員  加藤

 

 

仕事のことではないのですが…。

実は、子供ができたので、ご報告をしておきたいと思いまして…。

 

 

上司 山本

 

 

あっ、そうですか、それはおめでとう。

体調の方はどうですか。

 

 

女性社員加藤

 

 

ありがとうございます。今の所、体調は順調です。

 

 

上司 山本

 

 

それはよかった。

これからは、健康にも十分気を付けなければいけないね。

ところで、出産後の計画について、

会社に知っておいて欲しいことはありますか。

 

 

女性社員  加藤

 

 

はい。実は、お願いしたいことがあります。

出産後も、働きつづけたいと思っており、

産休後引き続き  育児休暇を取らせていただきたいと

考えているのですが。

夫とも話し合ったのですが、

夫もできるだけの協力をしてくれると

言ってくれているものですから。

 

 

上司 山本

 

 

そうですか、それは良かった。

ご理解のある「お連合い」ですね。

 

 

陰の声

 

 

お子さんができたことは、とても喜ばしいんだけど、

職場の方は、大変だぞ。

貴重な人材だから、加藤さんが抜けるのは痛手だなあ。

 

確か、育児休職は子供が満2歳になるまでだよな。

その間どうするかな。

仕事の分担替えもしなければならないし、

再雇用制度かパートタイマーを頼む方法も

考えなくてはいけないな。

 

 

ナレーター

 

 

一方、加藤さんも、仕事と育児を両立できる自信はあるのですが、

育児の大切さと仕事への影響を考えると

少なからず不安があるようです。

 

 

女性社員  加藤

 

 

みなさんには、ご迷惑をかけることになるのですが…。

仕事は是非、続けたいと思うので、

私の仕事をどなたかに引き継いでおきたいと思いますが。

 

 

上司 山本

 

 

うん、そうだな。

職場で相談しようと思うんだが、

加藤さんの出産のこと  みんなに話してもいいかな。

 

 

女性社員  加藤

 

 

はい、よろしくお願いします。

ご迷惑をおかけますが、よろしくお願いします。

さっそく、引継ぎの資料を作成しておきたいと思います。

 

 

陰の声

 

 

加藤さんがいなくなる影響は、かなりおおきいぞ。

どう調整していくかな。

でも、みんなも結構いそがしいし、

これ以上負担をかけると、別の問題も出てきかねないからな。

少し問題を整理をしてから、

職場のみんなに相談しなければ。

 

 

ナレーター

 

 

それから数日経ったある日、上司の山本さんは、

職場のみんなを集めて、

加藤さんに、お子さんができたこと、

加藤さんは、出産とその後の育児のために、

休暇を取ることを報告し、

職場のみんなの協力を得たいと申し出ました。

職場の会議室での話し合の様子です。

 

 

上司 山本

 

 

みなさん、忙しい中集まっていただきありがとう。

早速ですが、加藤さんにお子さんができたことの報告があって、

育児休暇を取得することが決まったので、

その間の業務を、みなさんで分担していきたいと思い、

集まっていただきました。

 

 

職場の

みんな

 

加藤さん、それはおめでとう。

 

同僚 鈴木

 

 

それはおめでとう。

ゆっくり休んでください、みんなで協力しますから。

 

 

陰の声

 

 

私も、結構いそがしいし、あまり大きな負担だと、困るなあ。

残業が今まで以上に多くなったら、どうしよう。

個人の時間も大切にしたいし、

マネージャーも配慮して欲しいな。

 

 

ナレーター

 

 

加藤さんがいない間も仕事は変わりません。

誰かがしなくてはならないのです。

こんな時、みなさんが職場の責任者なら

どのように対処されますか。

 

よりよい職場にするために、

仕事の責任と家庭の責任を

男女がともに果たせる職場環境とするために、

みなさんの職場の慣行を創っていってください。

 

加藤さんが休業中の仕事の分担が決まりました。

山本マネージャーも、一部業務を分担するなど

工夫を凝らして、職場のみなさんの協力で、

加藤さんが休職中の  新しい業務分担が決まったのです。

 

再び、職場内での会話です。

 

 

男性同僚  田中

 

 

加藤さん、6月から休みに入るんだよね。

今、結構いそがしいんだよ。

早目に引き継がないといけないのかな。

ああ、やだやだ。また仕事が増えちゃうなあ。

 

 

女性社員  加藤

 

 

ご迷惑をおかけして、申し訳ありません。

業務については、引継ぎ用のマニュアルも作成しておきます。

産休は6月から取らせていただきたいと思いますので。

 

仕事の内容によっては、4月作業のものもありますが、

ほとんどは、5月の初めで大丈夫です。

ひとつよろしくお願いします。

 

 

女性先輩  高橋

 

 

では、加藤さんに引継ぎの日程表を作ってもらい、

早速、はじめて行きましょう。

つわりや、体調不良はないの。

人によって、辛い人も多いのよね。

 

 

女性社員  加藤

 

 

それが、実は、先週あたりから、つわりが辛いんです。

それで、マネージャーにお願いすることにしたんです。

 

 

女性先輩  高橋

 

 

そうなの。

妊娠中、体調不良の時に、母性健康管理として

1時間の勤務免除があるみたいよ。

山本さんに聞いてみたら。

 

 

女性社員  加藤

 

 

ありがとうございます。

色々と教えていただいて助かります。

 

 

ナレーター

 

 

加藤さんは、ふと、会社のイントラネット上に

「仕事と育児の両立支援ホームページ」のようなものがあると、とても助かることに気づいたようです。

 

5月から、加藤さんは産休8週間と

育児休職1年間を取得することになりました。

その後、加藤さんの仕事は、マネージャーをはじめ、

同僚の鈴木さんや田中さんたちの協力で

順調に行われています。

加藤さんが、休んでいる間の職場での会話です。

 

 

女性同僚  鈴木

 

加藤さん、男の子が生まれたそうですね。

 

 

女性先輩  高橋

 

 

ええ。私も最初は、男の子だったけど、

よく熱を出して、夜中に随分と起こされたわ。

私の時代は育児休職制度はなかったでしょ。

産休をとっての復帰だったから

今の制度がとても羨ましいわ。

 

 

女性同僚  鈴木

 

 

そういえば、私の小さい頃も、

夜中に泣いて大変だったのよって、

母から聞いたことがあります。

それに、赤ちゃんのときに、

親と一緒にいて、スキンシップすることが

子どもさんの成長に大きく関わっていると

聞いたことがあるわ。

 

育児休職制度って大切なんですね。

 

 

陰の声

 

 

子供を育てるって、本当に大変なんだなぁ。

職場の仲間の協力がなければ、

安心して、子どもを育てることもできないわね。

 

私が、しっかり仕事をして、

加藤さんの子育てに協力してあげていることは、

とっても大事なことなのね。

マネージャーも、その事が分かっているので、

自分も仕事を分担されたんだわ、きっと。

 

 

女性先輩  高橋

 

 

じゃ私 加藤さんに手紙で、

「みんな、仕事を頑張っていますから、

  安心して、育児に励んでください。」

って伝えておきます。

それに、本当は、職場のみんなが、

加藤さんの一日も早い職場復帰を

首を長が~くして待っていることも付け加えておきますけど。

 

 

男性同僚

田中

 

 

本当だよ、加藤さんの大切さを改めて実感したね。

俺達も、頑張らなくっちゃ。

 

ナレーター

 

 

女性が、職場で働くためには、

家庭でのパートナーである

お連合いの方との協力体制が欠かせないのです。

夫も妻も、それぞれ仕事を持ち、

その責任を果たすことを期待されています。

 

 

ナレーター

 

 

同じように、家族への責任も、

夫婦が、お互いの立場を理解しながら、

共同してそれぞれの責任を果たすことで、

実現できるのです。

 

今、加藤さんの家族に、新しい仲間が誕生したのです。

日本の将来を、支える大切な役割を担う、

社会の構成員が誕生したのです。

 

さて、新しい家族とともに、

家庭を築こうと考えている加藤さんが

職場復帰するにあたって、

加藤さんの夫との間では、

どの様な話し合がなされているでしょうか。

 

加藤さんのお宅での、夕食後の会話です。

 

 

女性社員  加藤

 

東京ガスの男性で育児休職制度を利用した人っているのかしら?

 

 

加藤の夫

 

 

いないだろう。そんな奴。

 

女性社員  加藤

 

 

あら、そんな奴ってどういう意味?

男性だって育休を取得できるんでしょう。

 

 

加藤の夫

 

 

そりゃそうだけど、

男が育児休暇を取れるような職場環境じゃないよ  今の所は。

仕事も忙しいし、だいいち出世に響くんじゃないかなぁ。

 

家族のことを考えると、取ってみたい気もするけど。

それに、育児休職中って給料なしだろ。

俺の方が給料高いし…。

 

 

女性社員  加藤

 

 

そうね、確かに給料の事は事実だし。

それに女性が育休を取るって考え方は理解できても、

まだまだ、男性が取るって事に理解がないのが現実だわ。

 

 

陰の声

 

 

会社がもっと男性の育児休業に対して

前向きに考えてくれるといいんだけど。

子どもの精神的成長にとっても

乳児期に両親がかかわることって

何ものにもかえられないものなのにね。

 

イギリスのブレア首相が産休を取った例もあるし、

当社のみなさんが、少しづつ意識を変えていただけると、

女性も男性も働きやすいと思うわ。

 

 

加藤の夫

 

 

まぁ、私たち二人の子どもなんだから、

育児や家事は、できるだけ協力するよ…。

保育園の送り迎えや病気の時の看病とか。

育児時間の制度もあるし、

フレックスタイムも利用できそうだから、

お互いの職場の状況も話し合って、

決めていこうよ。

 

 

陰の声

 

 

でも、きっと熱がでた時の急な休みは、

職場のみんなも理解してくれるだろうけど、

育児時間やフレックスタイムを利用するとなると

職場のみんなの理解が得られるか心配だなあ。

 

ベビーシッター制度はあるけど、

私たちの給料では、ちょっと高いからなあ。

 

 

女性社員  加藤

 

 

本当、ありがとう。

これで安心して職場復帰できるわ。

会社の人たちも、手紙や電話で、

職場の状況を知らせてくれているし、

とても助かっているの。

私も、職場復帰したら、

今まで休んだ分頑張らなくっちゃぁ。

 

 

ナレーター

 

 

加藤さんが職場復帰する前日の職場内での会話です。

職場のみんなは、

加藤さんの復帰をどのように受け入れるのでしょうか。

 

 

上司 山本

 

 

田中さん、加藤さんが明日から出社しますから

加藤さんの机の上、整理しておいてくれないかな。

休みの間、物置場になっていたからなぁ…。

仕事の分担は元どおりにしたいから、よろしくたのむよ。

 

 

女性同僚  鈴木

 

 

私、せっかく仕事覚えたのに…。

なんだか納得できないわ。

 

 

ナレーター

 

 

そして加藤さんは育児時間を利用し、職場復帰します。

 

今、少子高齢化が進む日本の社会では、

男女共同参画社会の実現が求められています。

 

家庭や地域社会における責任と、

仕事の責任を両立させることを通して、

男女がともに

活き活きと働くことができる環境を創造していくことが

日本社会の将来を支える

男女共同参画社会実現の重要な鍵なのです。

 

企業で働く私達の職場において、

職場で働く仲間が、

仕事と育児とを両立できるための支援は

どのようになっているのでしょうか。

 

 

女性同僚  鈴木

 

 

加藤さん、保育園から電話です。

 

陰の声

 

 

何かあったのかなぁ。

もしかして、私、今日残業になっちゃうのかなぁ。

 

 

女性社員  加藤

 

 

ハイ、わかりました。今から迎えに行きます。

 

上司 山本

 

 

お子さん、どうかしたのかい。

 

 

女性社員  加藤

 

 

子供が急に熱を出したみたいで、

保育園から呼出しがあったんです。

すみませんが、早退させていただきたいのですが…。

 

 

上司 山本

 

 

それは大変だね。

今日しなければいけない仕事については、

鈴木さんに引き継ぎをしておいてくれれば、心配ないよ。

加藤さんの休暇中、

鈴木さんたちが良くやってくれていたので、

こんな時、安心していられうようになったからね。

 

 

女性社員加藤

 

明日、定例の報告なので、その準備があるのですが。

 

 

上司 山本

 

 

そうか分かった。

鈴木さん、今日ちょっと残業できるかな。

 

 

同僚社員鈴木

 

 

すみません、今日は、予定があって、残業できないのですが。

明日の定例報告の送信だけはできますが。

 

 

先輩社員

高橋

 

 

あ、私なら、今日少し残業してもかまいませんよ。

仕事の内容も、加藤さんの育休で覚える機会がありましたから。

任せておいてください。

それでいいわね、加藤さん。

 

 

同僚社員

加藤

 

 

本当に助かります、高橋さん。

鈴木さんもありがとう。

今度は、私が、ご協力できることがあると思います。

 

 

陰の声

 

 

加藤さんが、育児休暇を取るといったときは不安だったが、

みんながこんなに協力してくれるとは、思わなかったな。

加藤さんが、日頃から頑張っていたからな。

それに、みんなが、自分の仕事以外に

関心を持てるようになったことは、

チームの力を上げることになったな。

 

 

先輩社員

高橋

 

 

定例報告は従来どおりでいいわね。

それだったら、良く理解しているから、心配しないで。

それに田中さんも、応援してくれるだろうし。

鈴木さんも、報告について良く理解しているから、

明日の報告は間違いなくやっておけるわ。

お子さんが寂しがっているから、早く行ってあげて。

 

 

女性社員加藤

 

 

ありがとう、助かります。

いつも、ご迷惑をおかけします。

 

 

陰の声

 

 

お子さんが小さいときは、急に熱を出したり、

心配なことが多いのね。

こんな場合に、みんなで協力してあげないと。

子どもを育てながら働くって難しいものね。

 

 

先輩社員

高橋

 

 

田中さん、お願い。

ちょっと手伝ってください。

 

 

男性同僚  田中

 

えっ、また僕ですか。

こういう時って、いつも僕ですよねぇ。

分かりました、お手伝いしますよ。

 

 

女性高橋陰の声

 

 

田中さんは加藤さんが急な休みの時に

どんなに申し訳なく思っている分かっているくせに、

いずれ、自分もお子さんができれば、分かるはずよ。

小学校入学までは、本当に発熱や病気が多くて

大変だって事は、経験しないと理解できないものよね。

 

 

ナレーター

 

 

お子さんの急な発熱を聞いて、

保育園に飛んでいった加藤さんは、

少し熱が下がって、母親が迎えに来てくれたことで、

笑顔を見せている子どもを見て、一安心しています。

 

子どもの健康状態が急変する事はよくある事ですが、

自宅に戻った加藤さんと夫との会話です。

 

 

女性社員  加藤

 

 

今日は、保育園から電話があって、

急な発熱で迎えに行ったりして  大変だったの。

職場のみなさんに迷惑をかけてしまったわ。

でも、みなさん、とても親切に、協力してくださって、

本当に申し訳なくって。

 

 

加藤の夫

 

 

そうかぁ。それは大変だったなあ。

僕も、仕事の都合もあるけど、

早く帰る事もできるから、

遠慮なく電話してみてくれよ。

 

 

女性社員  加藤

 

 

ありがとう。

保育園から電話があって会社を出る時、

すごく帰りづらかったわ。

申し訳ない気持ちと焦る気持ちで…。

でも、職場のみなさんの理解があって、とても助かるわ。

 

先輩が言っていたけど、以前は産後8週間で復帰していたでしょ。母乳を上げられなかったし、母乳を捨てる時は悲しかったって。

育児時間も業務の都合で取れなかったっていうから、

先輩に比べれば、私は、とても恵まれているんだって思ったわ。

 

 

加藤の夫

 

 

育児時間も取れなかったんだぁ。

大変だったんだなぁ。

 

 

女性社員  加藤

 

 

育児休職中、たくさん、子どもとのスキンシップも図れたし、

自分の体も休められたから、

元気で働けているのよ。

本当に職場のみんなには感謝しているわ。

 

でね、来週は予防接種があるんだけど、

どうしようかなぁと思っているんだ…。

 

 

加藤の夫

 

 

来週かぁ…。

僕が休めるか上司に聞いてみるよ。

 

 

 

陰の声

 

 

色々、子どものことでやる事があるんだなぁ。

職場の中村さんも育児時間取っているけど、

帰る時間近くに声をかけたりして

帰りやすい環境を作って上げることも大切かな。

 

 

ナレーター

 

 

これまで男性中心に考えられてきた仕事のあり方や

職場環境を見直すことが求められています。

個人を尊重した人材活用の観点から、

みなさんの職場を見詰め直して、

性の違いによらず、男性も女性も

もっと元気に活躍できるような職場環境に向けて

いろいろな工夫をしていただけるとうれしいですね。

 

翌々日、出社した加藤さんに上司の山本さんが話し掛けます。

 

 

上司 山本

 

 

お子さん、大丈夫だった?

 

女性社員  加藤

 

 

はい、おかげさまで熱は下がり、

今日は、保育園に預けられました。

ご迷惑をかけて申し訳ありませんでした。

 

 

男性同僚 

田中

 

 

うちも、兄貴の子どもが、男の子だけど、

小さい頃よく熱を出したって言ってたよ。

夜中、たびたび起こされて、

子供を抱っこしたり、頭を冷やしたりして、

大変だっとと言っていたなあ。

 

 

先輩女性  高橋

 

 

子供が病気になると、

どうしても母親に負担がかかってしまうけれど、

お父さんが、そんな時は

定時で帰宅して家事を手伝ってもらえると助かるわよね。

 

 

男性同僚  田中

 

 

夫婦共働きも増えてきているし、

男性も仕事ばかりじゃなく

家庭ではたす役割が多様化してるってことですね。

 

 

女性同僚  鈴木

 

 

私もその点、結婚する相手には、

未来社会を担う子供を育てる大切さを、

家庭を支えるパートナーとして

理解しておいてほしいと思うわ。

 

こうして考えてみると、

子どもって、家族で育てるだけじゃなくて、

社会で育てているものかもしれませんね。

 

 

上司 山本

 

 

なるほど、そうだなぁ。

男性、女性がともに協力し合い、

男女の固定的役割分担を見直す事を考えなくてはいけないなぁ。

そしてお互い、感謝の気持ちを忘れない様にしないとな。

 

 

ナレーター

 

 

子供を産み、育てることは、

家族にとって、とても大切な事であるばかりでなく、

少子高齢化が急速に進む日本社会にとっても

次世代を担う若者を育てるという

大切な営みであることを、私達は十分に理解したいのです。

 

誰もが働きつづけようと考える時、

仕事と家庭の両立について直面します。

育児・介護という大きなハードルがあります。

少子高齢化が進む中、

男女を問わず、社会的役割と家庭での役割を

協力しながら果たして行く。

 

性の違いによるのではなく、

男女がお互いにその存在を尊重しつつ責任を分かち合い

個性・能力を十分に発揮できる様、

私達一人ひとりが協力していくことが

大切なのだと思います。

 

私たちが生活する場面の一瞬一瞬の中から、

社会に潜む男女の固定的役割意識や

男性中心に形成されてきた固定的な価値観を

見直すことも大切な取組みなのです。

みなさんの職場はいかがですか。

 

男性、女性に関わらず

一人ひとりが自分の持ち味を十分に発揮し、

責任を果たすことができたら、

わたしたちは、仕事を通して、

自分の存在感を感じることができ、

生きている喜びを実感できるはずです。

 

お互いが協力し合いながら、

個性や能力を認め合って、もてる力を発揮できる職場。

そんな職場を、『元気の出る職場』だと

私たちは考えています。