事例 9「職場環境」 

 

周りがうるさくて仕事に集中できない。

 

先月仕事量が多く人手が足りなくなったため、派遣社員が3名増員された。仕事が楽になり、時には同僚と雑談をする余裕が持てるようになった。相談者は他人と話すのが好きなので、最初は楽しく話していた。 

しかし、仕事に集中したい時に大声で笑うのが聞こえたり、話しかけられたりするのでつらい。相談者以外の派遣社員は皆20代で、周囲を気にする様子もなく楽しそうに話している。上司も正社員も男性で、彼女達に話しかけられると嬉しそうである。会話を拒否したり、注意したりすると仲間外れにされそうで不安である。我慢するしかないのだろうか。

 

Point

 

・私語が多く業務遂行に障害が出てきている 

・上司も正社員も問題に気付いていない。 

・仕事の分担により負荷が大きく差があったり、繁忙時期が異なったりしている中で、他者への配慮が欠ける環境にある。

・けじめがしっかりしていない職場風土が懸念される。

 

取組の視点

 

□職場風土改善についての相談 

・業務担当の正社員への相談 

相談相手は、上司、正社員、派遣会社責任者が考えられます。 

最初の相談は、当該業務を担当している正社員が望ましいでしょう。 

直に上司に相談に行ってしまうと、担当正社員の顔をつぶしかねません。 

派遣社員が同じ会社からの派遣の場合には、派遣会社責任者に相談するのがよいでしょう。責任者は派遣先での仕事ぶりについて派遣社員を指導すべき立場にあります。 

改善が見られない場合は、上司に相談する必要が出てきます。

 

・相談内容 

まず、派遣社員を増員し、仕事に余裕ができたことに感謝の意を表しましょう 

余裕ができたことによる私語の多い状況について出来るだけ具体的に伝えましょう 

(誰が、どのような時に、どのような場所で、どのような話を、どのぐらいの時間) 

(気になる状況についてはしっかり記録を取っておきましょう)

職場全体の状況についても気づいたことを伝えましょう

 

○上司や正社員の仕事ぶりにも問題がある可能性も懸念されます。

 

・改善への取り組み 

問題意識を持って職場を観察してもらう。 

気がついた時に注意してもらう。 

派遣会社責任に注意を喚起し、派遣社員に指導してもらう。

しかし、職場風土にかかわる問題なので、正社員から注意してもらうことが望まれます。