《 企業として人権文化を考える 》

 

“新しい企業文化をつくる”

 

 多様な人材を活用しよう

 

■私たちは、社員一人ひとりが自らの能力を最大限に発揮でき、お互いの個性を尊重しあえる、活力あふれる職場をつくり常にめざしています。 

■企業の役割としての社会人教育を考え、地域に貢献する人材として豊かな人間性と人権感覚、行動力を兼ね備えた人の育成をめざしています。 

■個々人の夢と幸福をみんなが受け止め、支援しあい、少数意見も大切にする企業風土が、人権文化の発展につながっていくと考えています。

  

心の扉を開けてみよう

 

私たちの生活のあらゆる場面で、人権にかかわることは起こりえます。 

私たち自身気づかずに誰かを差別してしまったり、何気ない一言が誰かを傷つけているかもしれません。

 

■心の扉を開けてみるということは、自分の心の中の思いを大切にし、相手の心の中の思いに関心を持ち、お互いを理解し合うことです。 

■日常生活の中で見逃してしまいそうな「差別や不条理」に気づくことのできる感性を養うことです。 

■お互いの違いや特徴を受け入れ、「人」として尊重する心を磨くことから、私たちの人権を大切にする取り組みは始まります。 

 

良きパートナーとしてかかわろう

 

男だから、女だから。職場内での役割分担をその人の能力でなくて、性別だけで決めていませんか?

 

■性に違いによることなく、ともに生きていくことが、平和な社会をつくるのです。 

■わたしたちは、対等な立場で、お互いを尊重し助けあいながら“ともに生きる仲間”なのです。 

たとえ夫婦であっても、暴言や暴力は許されません。 

■固定的な意識をなくし、お互いを尊重しあうことのできる信頼関係をつくりましょう。 

■職場・家庭・地域など、あらゆる場面で男性も女性もバランスよく活躍できることが基本です。

  

信頼の絆をつくろう

 

■性の違い、人種の違い、年齢の違い、出身の違い、国籍の違い、障害の有無、社会的立場の違い、学歴の違いなど、わたしたちにはそれぞれ独自のアイデンティティがあります。 

時にいろいろな区別はありますが、みんな今を生きている社会の仲間です。 

■お互いを認め合い、理解しあいながら、“共に生きよう!” 

ひとりの人間としてお互いに尊重しあい関わろうとすれば、もっと素敵な関係になれると思います。 

■大切にしたいのは、みんな違う人間だということです。 

ひとりひとり、感じ方だって違います。 

同じ言葉や態度も、とらえ方、とらえられ方によりその意味が変わってしまうことがあります。 

でも、そのことを心配していても何も始まりません。 

みんながそれぞれの生き方によって自分らしい意味を付けていくのです。 

■まず、相手を尊重し、その生き方を受け入れてみることから始めてみましょう。 

■それぞれの違いによる見方や考え方の違いを尊重し、信頼しあい、みんなでより良い社会を創造していくために力をあわせていきましょう。

  

誰にも優しい社会を創造しましょう

 

ユニバーサルデザインって知っていますか?

 

■誰にも快適な設計をすることです。 

私たちの日常は、さまざまな工夫がなされてとても便利な社会が登場しています。 

■でも、ある人たちにとってはとても不便な状況があるのです。 

階段、トイレ、段差や放置自転車など障害物の多い歩道。 

例えば、車椅子を利用している人や目の不自由な人にとって、快適な状況といえるでしょうか? 

誰かには便利だけど、別の人には不便。 

■誰もが安全で、安心して暮らせたらいいですよね。 

容易に利用できる交通手段があれば、車いすの人も旅に出て素晴らしい景色を楽しめるのです。 

誰もが快適に過ごせる建物、安心して暮らせる社会。 

私たちには、誰もが安全で暮らしやすい街をイメージしなければなりません。 

誰にも優しい社会であるために、バリアフリーからユニバーサルデザインへ。

同じ社会で暮らす人たちのことを思い、みんなが快適な生活ができる社会が一番だと思います。

 

あなたがいるから私がいます

 

■お父さんとお母さんがいなかったら、私も、この世界にはいないはずです。 

おじいちゃん、おばあちゃんがいなかったら、お父さんもお母さんも私もいません。 

だから、みんなに感謝します。 

■人生のすべての出会いに、感謝の気持ちを伝えましょう。やさしい心と素敵な笑顔で。 

「おはよう」「こんにちは」「ちょっとお手伝いしてくれますか」「なにかお手伝いできますか」 

「ありがとう」「お疲れさま」あなたの思いを言葉と態度で伝えます。 

みんなが幸せな思いで暮らせる社会は、私たち一人ひとりが、つくれるのではないでしょうか。 

■この地球上に暮らす65億人の人たちは、私の大切な人生の教師なのです。 

その出会いに感謝し、素敵な人生を築くチャンスにしましょう。

  

初めに自分自身を大切にしましょう

 

■誰でも、生まれた場所や環境を選ぶことはできません。 

誰も、肌の色や国を選ぶこともできません。 

その人がどんなに努力しても、どうにも変えようのないことがあります。 

■そのことで不当な扱いをされたら、なんて理不尽なことでしょう。 

出身地や肌の色は、その人の能力や人間としての価値には、まったく関係ありません。 

大切なのは、その人自身。その人自身を理解し、大切にすることではないでしょうか。 

■そのためには、何よりも前に自分自身が大切な存在であると認めましょう。 

自分を愛することが、人を愛することにつながります。 

 

自分の職場を好きになりましょう

 

■職場はあなたが自分の力を試すことのできる最高のステージ。 

独り芝居も観客があってこその演技です。 

お客さまからの称賛の拍手は、私たちの一層の精進を促します。 

■一層の努力は、さらなる賞賛を浴びることになるでしょう。 

そこで育っていくものは、自尊心。 

■芝居にもパートナーが登場すると、その舞台は輝きを増すのです。 

その舞台に大勢の人が登場し見事なハーモニーを奏でれば、これまでにない素晴らしい評価をうけるでしょう。 

あなたの職場はみんなが元気で活き活きと活躍できる素敵なステージになっていますか?

 

子どもたちに素敵な地球を残しましょう

 

■私たちの暮らす地球が、今、壊れようとしています。残りの時間はもうあとわずかです。 

開発は済んだし環境を守らなければ。これから開発するのだからそんな協力できないよ。 

身勝手な意見のつけは大切な子どもたちに。大人たちは説明できるのでしょうか? 

■今がその時です。みんなで地球の環境を守る時は。 

今できることを具体的に行動することが、私たち大人たちの責任なのです。 

■今、世界は“持続可能な社会”の実現を目指しています。 

 

人権は、生活そのもの、私の生き方なのです

 

■毎日の暮らしの中に、さまざまな人権に関わる事象があります。 

しかし、そのことをすべての人が意識しているわけではありません。 

そして、自覚がないままに、誰かを傷つけているかもしれません。 

誰かの生きる勇気と楽しさを奪っているかもしれません。 

■だからこそ、私たちは、生きることの素晴らしさ、大切さを感じることが必要なのです。 

私たちはさまざまな問題を抱えながら生きている人の思いに気づくことが大切です。 

生活の中で人権への感性を磨くには、自分にも他人にも優しくなることです。 

地球上にいるすべての人や生き物の命を守る環境に関心を持ち、大切にする心を育むことです。 

■すべての人との出会いに感謝する心を持ちお互いが幸せになるために行動することです。 

いかなる立場の人であっても、出合う人はみな、大切な存在なのです。 

私たちが、お互いの存在を大切にすることを意識し、お互いの人生を尊重し、共に生きていくことを決意すれば、平和な世界の実現にもう一歩近づくことができるのではないでしょうか。 

■人々が明るく・楽しく・元気よく、生きていける社会を目指して。 

私自身と、あなたとともに、あなたたちとともに、そして世界中の人とともに 

“ともに生きよう!”を私の人生の大切なメッセージとして生きたいものです。 

■“ありがとう“という感謝の思いを常に心に持って、その思いを相手に伝えましょう!

  

「人権を尊重する」ことは 

幸せな人生を送るために様々な力を発揮することを 

無条件に相手の人に認めることなのです

 例えば、

意見表明権

それは相手の人が意見を言う権利ではなく、相手が伝えたい意見を私が一生懸命聴きますということなのです。

生存権

それは相手の人が自分らしく生きていくことを私が受け入れることなのです。

社会権

それは相手の人が社会で自分らしく暮らすことを受け入れることなのです。

誰もが積極的に社会に参画することを受け入れることなのです。

自由権

それは相手の人が自由に信じ、物を考え、学び、意見を表明することを認めることなのです。

みんなで集まって意見を交わし、住みたいところへ移り住むことを受け入れることなのです。

やりたい仕事を選び、財産を蓄え、豊かな生活のために使うことを受け入れることなのです。

相手に対して不当な扱いをしないことなのです。